資本金っていくら位がいいの?~資金繰りと税金から考える資本金の決め方

資本金っていくら位がいいの?~資金繰りと税金から考える資本金の決め方

会社法の施行により資本金の額が1円でもよくなったのは皆さんご存知だと思います。
しかし、商売を始めるためには元手が必要です。

その元手がいわゆる資本金になるわけですが、元手全てを資本金にする必要が無い事はご存知ですか?



<例> 会社設立時の予定資金

元手     300万円
普通に考えると、300万円が資本金になります。
しかし、このうち1円だけを資本金にして、残りの299万9999円を資本金にしないということも可能です。

では、その299万9999円はどこに行ってしまうのか?
結論から言うと、会社が社長から借入した形になります。
社長から借入した資金を、会社の運営資金に充てるのです。

 

<例> 会社設立時の財務内容

資本金            1円
社長借入金  299万9999円
なぜ、そんな面倒くさいことをするのか?

  1. 資本金は会社に出資した金額(株の取得金額)です。
  2. 会社は返済する必要はありません。

つまり、出資した金額を取り戻そうと考えた場合は、上場企業の株なら売却することで換金できますが、中小企業の株式は市場が存在しないため、簡単には換金できません。

取り戻すためには、毎年、配当を会社からもらう、若しくは役員報酬を通して回収することになります。

しかし、配当も役員報酬も収入ですから、受け取るときには所得税と住民税がかかります。
つまり、税金を払わないと回収できないのです。

そこで、社長借入金の登場です。

借入金ですので、社長に返済しなくてはいけません。
しかも借入金の返済は、返済を受ける社長から見た場合、収入ではないので税金はかかりません。
つまり経営が徐々に上向き、若干資金の余裕が出てきたら、その余った分で社長に返済することが柔軟に出来るようになります。(いつ返済してもいいし、その時期は自由選べるので資金繰り対策になる)



資本金が少ない場合のデメリット

前述の方法で、資本金を少なく設定した場合のデメリットはどんなことが考えられるでしょうか?

資本金が少ないため、取引先からの信用問題。
決算書に社長借入金が記載されるので、自己資本が少なくなり銀行借入する場合に不利になるかも?

こんなところでしょうか?

1の信用問題は、創業したばかりの会社であれば多少資本金があっても、信用力が上がるということはまずありません。

2の借入についてですが、社長借入金は銀行側から見た場合、資本金と同じという認識をしてくれる場合もありますので、実際にはよほどの多額にならない限り、大きな支障にはならないと思います。
あくまでも、本業で利益が出ていれば銀行は貸してくれます。

結論的には、上記のメリットデメリットを考え、取引先との信用問題に資本金が大きく関係する場合は、出来るだけ大きな資本金に。

そこまで、資本金の額に影響されない業種でしたら、出来るだけシンプルに少ない金額で設立するのがお勧めです。

あまり少ない資本金だと、見た目が悪いと考えているのであれば、会社法施行前の有限会社の最低資本金額300万円が、対外的に見た場合、恥ずかしくない金額だと思います。

ちなみに、会社が存在するだけで毎年必ずかかる税金、法人住民税の均等割りも資本金の大きさで金額が変わります。

1千万円を境に金額が大きく変わりますので、1千万円以下に出来れば大きく節税できます。

東京都23区の場合の法人住民税(法人都民税)の均等割り

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ちなみに、資本金が1千万円未満の場合、消費税の免税期間を利用できますので、1千万円未満にした方が節税になります。
参考↓↓
消費税って最初は払わなくてもいいの?→消費税を2年間ゼロにする方法

消費税も計算方法や届出で節税できる場合があります。一度相談してみませんか?損はさせません!
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