概要
税務調査は、通常は最低でも2日間です。
調査の対象期間は、通常は3年分です。
開始時間は10時から。
ほぼ、10時ピッタリに調査官が来ます。
12時には昼食に出て、13時に戻ります。
終了時刻は17時です。
ただ、公務員ですので、17時まで現場にいることは少ないです。
17時までに税務署に戻る場合が多く、16時~16時30分位に帰る場合が多いように思います。
※ 調査官にはお茶くらいは出しましょう。
昔は昼食を出すこともありましたが、現在は、お茶だけで十分です。
挨拶と名刺交換。
調査官は名刺の他に、身分証を提示します。
調査官にも、種類があります。通常の調査官、上席調査官、統括調査官、特別調査官などです。
事務官がヘルプで来ている場合もあります。
席順
こちらが用意した、席に着席してもらいます。
特に決まりはないですが、調査官2名の場合、向かい合って座り、こちらは社長、経理、税理士のような席順が多いです。
帳簿などの資料は、会社、税理士側に置いて、必要な資料は、こちらから渡すような位置に資料を置いておきます。
調査官の手の届くところに資料を置くのではなく、こちらから渡す方が、調査官が何を見ているのかを把握しやすいですし、勝手に触らせないという牽制の意味もあります。
初日の流れ
調査初日、最初に行われるのは、事業内容の聞き取りです。
調査官が社長に、事業のおおまかな内容について質問します。
会社のパンフレットや組織図などがあれば、スムーズかと思います。
パンフレットがなければ、ホームページを印刷した物でも良いと思います。
ただ、事前にホームページを見てから調査に来ている場合がほとんどです。
聞き取りは必ず行われますので、初日の午前中は、社長が同席してください。
調査官にもよりますが、初日の午前中は聞き取りだけで終わる場合もあります。
午後になれば、実際に資料を見始めます。
税理士が立ち会っている場合は、社長や経理は席を外していても構いません。
概ね、初日は売上、仕入などの大きな金額を確認します。
調査官が2名なら、片方が売上、仕入。
もう片方が経費を見ていく同時進行が多いです。
直近の年から確認し、徐々古い年度を見ていきます。
一番見られるのは、直近の新しい年です。
調査官からの質問事項があれば、税理士が、その都度、社長や経理をお呼びして回答して頂くか、質問事項がある程度まとまった時点で回答をお願いすることになります。
最近は、交際費の領収書を見て、調査官のスマホで検索し、どんな店なのか調べるようなことも増えています。
初日の16時頃になると、初日の調査について、まとめの説明があります。
質問事項や不足資料などの要求がありますので、宿題としてメモします。
説明時は、調査の流れを把握するために、社長がいた方がベターです。
逆に、初日の午前中、夕方の説明時以外は、席を外していても構いません。
資料のコピー
調査中にコピーをお願いされます。
特段問題無ければ、コピーを渡してください。
コピーが大量になる場合、社長によっては、コピー代を払えという方もいるため、1枚10円程度なら、請求すれば調査官も払います。
ただ、中小零細企業の調査で、コピー代を請求する社長の方は少ないです。
地方だと調査官が車で来ることが多いので、コピー機を持ち込む場合もあります。
若い調査官だと、デジカメで撮影する場合もありました。
初日終了
夕方の説明が終わり、調査官が帰って、やっと初日終了。
どんな調査でも緊張感は高いですから、疲れがドッと出る瞬間です。
初日に特に指摘事項がなくても、気を抜いてはダメです。
2日目以降にまとめて指摘されることも多いです。
宿題とされた資料の準備をし、2日目を待ちます。