資本金って使っていいの?
会社設立直後のお客様で意外に多い質問が、
「設立時に振り込んだ資本金って使っていいんですか?」
という素朴な質問です。
結論から言うと、
「使ってOKです。」
逆に使わないと商売が始まりません。
資本金は通常現金で用意します。
会社はこの現金を元手に、仕入れをしたり給料を払ったりして営業します。
つまり、資本金がキャッシュで存在するのは設立時のみで、その会社の営業形態にあわせて、どんどん形を変えていきます。
資本金が商品に変われば、その分キャッシュは減りますが同じ価値の商品は手元に存在します。
その商品を利益を乗せて販売すれば、今度はキャッシュが増えて帰ってきます。
この繰り返しで会社は成長します。
つまり、資本金1億円の会社でもキャッシュが常に1億円存在しているわけではないのです。
資本金が何に形を変えているかを見るには、決算書の貸借対照表(バランスシート)というものを見ればすぐ分かります。
預金、商品、売掛金、土地、建物、機械など様々な形に変わっているはずです。
預金、売掛金などの比較的換金しやすい資産を多く持っていて、土地や建物といったすぐには換金しづらい資産が少ない会社は健全です。
逆に預金が少なく換金性の低い固定資産を多く持っているような会社は、資金繰りが悪く、あまり健全とはいえません。
同じ資本金1億円の会社でも、貸借対照表の見方で全然評価が変わってしまうんですね。
銀行融資でも金融機関は決算書を重視しますので、日頃から決算書を意識することが、結果的に会社を健全な方向へ導くことになります。